本町、淀屋橋の鶏水炊きの健美宴

豊かな山間の自然が
残る徳島つるぎ町。
ここが健美宴の
美味しさのルーツです。

店主の地元、「にし阿波」地方 徳島のつるぎ町。
400年前の暮らしを今に残し、豊かな山間の自然を守り続けています。
「シンプルに“いま”を生きる」スマートな暮らしを連綿と紡ぎ、2018年世界農業遺産に認められました。
自然の恵みそこに知恵が加わればサスティナブルな営みとなる。
自然とふれあい共存することでオーガニックの先を行く豊かな食生活。
素材を活かした“いちばん美味しい”を知っている。

本記事は貞光食糧工業株式会社様のご協力により
特別に取材させて頂きました。

山の上にひっそりとある
養鶏場。
この場所の
きれいな水と空気、
静かな環境が必要だから。

「まだ登るんですか?」もう舗装道路ではない山道。
慣れた手つきでまたヘアピンカーブを曲がっていった。
車の窓から急斜面が見える。怖い。

「毎日鶏や餌を運ぶトラックのダブルタイヤの片方は
宙に浮いていることもしばしばです。
しかもトラックは夜中から早朝。それに比べたらこんなの。」

着いた先は山の上のひっそりとした養鶏場。本当に静かだった。

「わざわざ山間部で育てるには意味があります。水も空気もきれい。
静かな環境でストレスがない。感染症のリスクも少ない。」

こんな山奥まで飼料を運ぶのも、加工工場まで鶏を運ぶのも、
大変なお金と労力がかかる。でもこの場所が大切だと話してくれた。

「飼料にもこだわっていて、
地元農家さんと提携し、天然素材を原料としています。」

そもそも地鶏と普通の
鶏って何が違うの?

「地鶏」と名が付くには定義がある。
飼育期間が75日以上であり、28日齢以降は平飼いで
1㎡当たり10羽以下で飼育しなければならない。
つまりは良い環境でのびのび大切に育てられたのが地鶏なのだ。

みんなが知ってるありふれたあの鶏=若鶏(ブロイラー)は、
大量生産用に早く育つよう改良された鶏で
ほとんど運動させてもらえず鶏舎にぎゅうぎゅう詰めで、
餌は配合飼料で、飼育期間はたった40~50日間、で出荷される。
要はちゃちゃっと飼育されてちゃちゃっと解体。だから安いのだ。

それに比べてここの鶏は…本当に幸せ者だと思う。

安全とおいしさを
追求する加工工程。

加工場に運ばれた鶏は通常、通電で殺。なのだが、
ここでは炭酸ガス麻酔で眠らせて解体に入るのだそう。
その分費用がかさむ。
でも鶏のストレスを最小限におさえるためにわざわざ。

皮と頭部が無くなると次は冷却だ。
通常なら水で冷やすのだが、ここではエアチラーと呼ばれる冷風機を使う。
そうすると旨みが逃げず、
ドリップ(スーパーの胸肉から滴っているあの赤い汁)が減り、
水分が少ないということは腐りにくい。

まだある。その後 丸鶏のまま熟成庫で寝かすのだ。
熟成肉が美味いのは知っている。旨みが増し柔らかくなる。
けどそれはたいがい牛肉の話。
もともと水っぽくて個体の小さい鶏肉はそんなことしてる暇はない、
水分は雑菌の元なのだ。
その鶏を熟成させられるのは、前工程エアチラーのおかげだ。

そんなこんなで手間暇かけた鶏が
工場内をグルグル回転しながら次工程へと運ばれていった。
1日の生産量は4万個らしい。

ここ貞光食糧工業は阿波尾鶏の生産日本一の会社。
そして実は、阿波尾鶏は名古屋コーチンや宮崎地鶏や比内地鶏を抜いて
日本の地鶏の中で日本一の消費量。
つまりトップオブチキンの会社に来た!圧巻の光景だ。

ブロイラーの柔らかさと
軍鶏の味わい。
まさに
“良いとこ取り”の鶏。
阿波尾鶏。

阿波尾鶏とは、この地方で昔から飼育されていた「軍鶏」と
「ブロイラー」用の品種を掛け合わせた地鶏で、
平成生まれの新しい地鶏です。
すでに全国各地にいろんな地鶏がある中で、阿波尾鶏は、
地鶏界のハイブリット革命を起こし、一気にシェア日本一となりました。
「地鶏は美味いけどは固い…」なんて思い込みを払拭する柔らかさ!
ブロイラーのおかげなのでしょう。かつ
これが鶏の味ね、と感心したくなるような深い味わい。
軍鶏の血筋を感じます。
そう、後発ならではの”良いとこ取り”の鶏なのです。
すごいやん、地鶏界のプリウスやん。と思ったんだけど、
如何せん知名度が低い。(でもそこが つるぎ町らしい)
だから私は大きな声で宣伝し続けますよっ。

それに、加工工程の手間暇のおかげで、余計な水分がなく、
鶏身に美味さが凝縮していることが分かる。
ポテンシャルが高いので焼くだけと言いたくなるけど、煮ても美味しかった。
熟成のおかげで旨みが逃げない。水分が少ないお陰で身の繊維が壊れない。
うーん、どう食べても美味しい。

野菜

山間の小さな傾斜畑から
届く無農薬野菜。
料理人の息子に
送る母の愛情。

「母さん料理に使う野菜が欲しい。」息子(店主)の一言で始まった畑。店主の地元で母が住む徳島県美馬郡つるぎ町の山間に、山の斜面のまま畑があります。そこで母は四季折々の野菜を育て毎週毎週大阪に届けられます。山間部ならではの綺麗な空気、斜面ならではの日当たりや自然の湧き水を利用し、昔ながらの手法で育てられた無農薬野菜。つるぎ町には母と同じように小さな畑を営む小さな農家がたくさんあります。道の駅に並ぶ、こうした農家さんの野菜も一緒に店に届きます。料理人の息子を想って作られた母の野菜には儲けも採算もない、ただただ美味しい野菜です。

  • 坊ちゃんカボチャ。小さくて甘み凝縮。

  • すだち。水炊きのポン酢はこの果汁を手搾りして作っています

  • 青ねぎ

  • ほうれんそう

  • ねぎ

  • ミニトマト

  • ししとう

  • サニーレタス

  • いんげんまめ。別名「三度豆」年に3度収穫できる。

  • 大根

  • なす

  • 金柑。冬は甘露煮で出しています。

  • 高菜。生の高菜を水炊きでしゃぶしゃぶ。珍しくて好評です。

  • 春菊

  • パセリ

  • 小松菜、大根葉

  • 傾斜畑。山の中腹に斜めのまんま畑があります。

  • 傾斜畑。慣れない都会人は辿り着くだけで大変。

  • 傾斜畑。

料理人

俺はただ美味いもん
が作りたい。
料理一筋、
職人気質の店主。

夫(店主)は、子供の頃から味覚・嗅覚が敏感で化学調味料を口にすることができません。だから彼が作る全ての料理は、出汁もタレもドレッシングも無添加・無化調なのです。また1つのことを深く深く追求する彼の姿勢はアスペルガー元来のもの。自然豊かなつるぎ町に生まれ、実家は精肉店を営んでいたことから、子牛の他やぎや馬に囲まれて育ち、牛一頭の捌き方を教わった。スタバもマックもないこの町で、自然が育む本当に美味しいものだけを食べて育った。辻調理師専門学校卒業後、韓国焼肉店、豚料理専門店、鶏料理専門店で料理長を務め(ブイヨン・コンソメ・鶏ガラスープ・テールスープ・ボーンブロスなど)”肉の出汁”には造詣が深い。鶏水炊きのスープはその集大成。

夫が作った水炊きを、
母が作った野菜とともに、
妻が給仕します。

  • 料理
    井河盛富

  • 仲居
    井河早紀

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06-6282-7547